エニアグラムを知って落ちたこと。
抜け出た時のこと。
目的:自分を超えての成長
◇エニアグラムとの出会い
エニアグラムとの最初の出会いは書籍でした。
なんども読み返し、チェックシートで何人もの診断をし、本ですっかり分かったつもりでいました。数年が過ぎたころ起きた人間関係のトラブルから、エニアグラム・コーチング入門セミナーに興味を惹かれ参加を思い立ちました。
◇初の入門セミナー受講時のショック
たんたんと進む午前の講義。なんとなく居所がない感じと、未知のことに触れ強張るような緊張感を覚えています。
そして午後。それぞれのタイプの方が持つ外見的特徴と、各タイプのコミュニケーションを絵にしたものを紐解いていきました。
あるタイプの描いた絵に釘付けになりました。ちっとも意味がわからない。そしてその絵の意味を聞いてさらに混乱。わけがわからない。これだけ分からない相手と何も知らずにコミュニケーションをとることなんて不可能だ。
強いショックを受け、人と携わる仕事をする者として、グループを預かるリーダーとして、エニアグラムを知らねばならないという危機感から本格的に学ぶことを決心しました。
◇学び始めてぶつかった自分のタイプ(自我)との格闘
恥を晒します。30歳で起業する以前、私は時間にルーズでした。自分は自分のルール(言い分)がある。自分のルール(言い分)=「自由でいいじゃないか」でした。時間に関しては、顧客や会合における幾度もの失態・失敗とともに学んで来ました。
時間のみならず、過去様々な失態・失敗を繰り返してきました。
①憂鬱でいることに自分らしい安心を感じる。
②孤独を選択する反面、絶望的な寂しさの中でのもがき。
③ルールに縛られることを極端に嫌う。
④人と同じことをしなければばらない苦痛、行動意義のなさ。
⑤この人ならと打ち解けた途端、思ったことを口に出さずにいられない。そして出し尽くした後の喪失感。
エニアグラムを学び、それらが自分の生まれ持った気質『タイプ4』の根源的恐れから発する欲求であり、執着であり、態度・言動であることを知りました。自分の気質がすんなり落ちました。そして本来の自分と客観的に出逢えた喜びは感慨深いものでした。誰にも分かってもらえない、自分自身でさえどうにも出来なかった幼い頃からの苦しみの理由をやっと知ることができたのです。
私は幼い頃から自分が「これはいい」と思う出来事があるとすべての人が知るべき、知った方がいいに決まっている、と思い突き進むところがあります。エニアグラムの学びも多分にもれず、学ぶ=発信する目的でスタートしました。
ところが学び始めた途端にぶつかったのがやっと出逢えたタイプ4の自我を持つ自分でした。
①主語がない。
②何を言っているかわからない。
③すぐに妄想の中に入ってしまって現実に長時間止まれない。
知り始めた当初は「そうそう、そうなのよ」と自分を分かってもらえているようで嬉しかった先生からの指摘が、どんどんあってはならない欠点に変わっていきました。
自由でいたい。自分らしく在りたい。けれど今の自分では多くの人に必要とされる人材にはなり得ない。というより無理なのです。そして私の人生の目的は、己のエゴを守ることでなく、この自分が世の中に貢献することで満ち足りる人生を歩むことでした。
じゃあこの自分をポイとほって、新たに生き始めたらいい…。思うは簡単でも心の底からそうしようと思うことが出来ないのです。寂しくてならない。辛くてならない。大切でならない人との今生の別れの様に悲しいのです。
そんな時に先生から『エニアの薬(言葉)』をもらいました。その『薬』をずっと繰り返しながら一人でこれまでの自分とお別れのお通夜をしました。馬鹿みたいですが、涙と嗚咽が止まりませんでした。
『エニアの薬』を繰り返し、気持ちは切り替わっていきました。どんな自分もすべて自分。自由でなくてもいい。この自分でよし。驚くほどの特効薬でした。
今も心のざわつきや重さを感じると『薬』を繰り返します。不安定な情緒が少しずつおさまり平常心を取り戻せます。
◇現在の状況
心の在り方と共に大きく変化したことがあります。
私はノートをきちんととることが苦痛でした。斜めにかいてみる。あちこちのページを使う。絵で描く。後で見ることを前提にノートを取ったことが過去にありませんでした。それが自分らしさだったからです。
ところが、先生から
①後で見た時に分かるノートを取れ。
②気がついたことをその都度書け。
③キレイに書け。
と指導されました。
はじめはどうして良いのか方法も分からなかったです。
ところがノートの数が増えていくにつれ、ページの箇所箇所にスペースが生まれてきました。スペースができる様にノートを整理し始めると、頭の中が以前よりクリアになり始めました。自分の開催する講座の内容や物事の処理の仕方、様々な発信が変わりはじめた大きな切っ掛けになったと思っています。
◇今後の意図
エニアグラムにより人はみんな違うことを知りました。その違いはそれまで想像していた程度の違いどころではありませんでした。全く同じ出来事でも、ある人にとっては不安で動きが取れないようなことであり、ある人にはわくわくテンションが上がることになる。そして同じ言葉を使っていても、各タイプによって言語の定義がまるで違うのだという驚き。
エニアグラムを知ることによって、自身の探求ばかりに一生懸命で他者への興味がほとんどなかった自分が、相手の立場に立つという変容にチャレンジし始めることができました。まだまだ成長過程ですが、以前とは比べ物にならない心身の余裕と許容が積み重なっていくのを感じています。
今、すべての人にエニアグラムを知って欲しいと思っています。
恋人の為。家族の為。学業の為。育成の為。仕事の為。日本の為。未来の為。
自分が叶えたい人生の目的で、エニアグラムの活用方は違っていいと思います。
私は、“人々の素肌美と健康づくりのサポート”、“エニアグラム”と“自分の自我をクリアにするエクササイズ”を通して、出逢った方々が心の底からの幸福を得る応援をしていきます。